春木場

春 木 場

 国鉄山田線が舘山の南裾を過ぎ大豆門に入ると線路右側下の米内川岸に広がる河原があり、土地の人々は春木場と呼んでいました。

 冬の間に米内川上流の山々で切り取った燃料用の薪を雪解けの春水を利用して流し出し、一旦この場所に貯め、これを春木と称し、この場所を春木場と云いました。

 夏までかかって馬車で市内に運ぶのですが、春先、川が雪どけ水で増水し、上流からどんどん流れてきた春木が、両岸からかけた春木留にひっかかり、川いっぱいになるのですが、中には春木留をくぐり抜けて下流に流れる物もあり、それを拾い上げて自家用の薪にする人もあったようです。この春木流しは、下米内に本格的な春をつげる風物詩の一つでもあったようです。

2022年1月29日

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